写メ日記

11月4日

2023/11/07 11:12:15

Hさん
ひたすら鞭を打つ。
打ち続ける間、私は珍しく口をつぐんでいた。
野次や罵声といった相手を罵る言葉の一切を口にせず、ただ黙々と内なる感情を乗せた厳しい鞭の雨を降り降らせていた。
受ける側も同じだった。
私同様に口をつぐみ、時々僅かな呻き声が呼吸に混ざる程度にとどめていた。
爪を床に食い込ませながら身体が少しも揺らがぬよう懸命にしがみ付き、容赦無く降り落ちる鞭を当然の罰のように受け続けた。
男の軀は噴き出す脂汗で艶めき、流れ落ちる大量の汗で床の一部は段々と色濃く黒ずんでいった。
サイレントプレイのはずだったが、鞭の猛打に私の腕は悲鳴をあげていた。
次第に上がらなくなる肩が限界を迎える頃、くぐもった声が小さく許しを請うのを耳で拾い、胸を撫で下ろし、息を落とした。
上らなくなった腕と反対の手で額と首の汗を拭って、その手のひらを男の口元に放り込んでやった。
美味しそうに舐め散らかす汗だくの顔は、やり遂げた達成感と多幸感に満ち溢れていた。

11月2日

2023/11/04 12:51:46


Tさん
愛おしいものでも包むように、優しく足を覆われた。
柔らかく大きな両手に包み込まれた足は、脳が蕩けそうなほど愛でられた挙句、そのまま極楽にでも連れて行かれるのではないかと思うような扱いを受けていたが、行き着く先は極楽ではなく獰猛な口腔であった。
口内で液化したスイーツを足スプーンで食べるのが男の至福だ。
唾液を含み過ぎたせいで、本来のずっしりとした濃厚なクリームは流動性と重量を増し、飢えてカラカラになった淫口に垂れ落ちるのだか、それを待ちきれない舌は口に入るより先に指の間に尖りを突き入れて来た。
指と指の間を縫うように蠢く卑猥な赤い蛭、食事風景は優雅さとは掛け離れた卑しさに満ちている。
これがいつもの食事風景だ。
慣れ親しんだ景色に安堵さえする。
咀嚼音と一緒に漏れ出す声が益々絵面を汚し、酷く荒らされるほどに欲情を駆り立てられる。
剥き出しの本能につつかれて燻った火種は、やがて業火となり、貴方ごと灰燼に帰すのではないかと想像し、興奮で震えた。

差し入れありがとう。



Mさん 1
浅ましい下心を抱いた患者が迷い込んで来た。
乳首の過敏症を治したい……らしい。
確かに、肌着越しにも浮き立つ鋭敏な尖りは触診もままならないくらい発達していた。
つまみながら、脱いで見せろと言ったが、上半身を前後に激しく揺らしてよがるだけで、掴んだ肌着を離そうとしない。
呼吸(喘ぎ声)も荒く興奮していたので、診察台に寝かせて一旦様子を見てみるはずだったのだが……。
呼吸管理、お薬の咀嚼摂取、器具や手による治療と称した猥褻、必要外部への触診、患者は一才無抵抗のまま荒唐無稽な治療を受け入れた。
結局、流されるがまま汚辱された挙句、変態は治す術が無いと突き付けたのだが、それさえも素直に受け止めた。
治療とは何だったのか。
ただ、治す術は無くとも潤沢な開発の余地はある。
通院に足繁く通う愚者……もとい、患者の今後が目に浮かぶ。

差し入れとお心付けありがとう。



Mさん 2 
一旦火照り出した軀は大量の汗を表皮に蓄えていた。
産毛の上に乗った艶やかな雫に触れてみる。
少し触れただけたったが、掌の汗は指先から滴り落ちるほど肌は濡れ、まるで湯気の立ち込めた浴室の鏡を手で拭った後のような感触があった。
発汗の要因はもう片方の手の行先にあった。
湿った肌の下の、鋼を思わせる筋肉質な両腿の間に割り入った悪戯な指先に執拗なまでに奥を責められ続けた秘部は、昂った欲が局部から溢れ出るには多過ぎるあまり、全ての毛穴を使って噴き出したかのように思えた。
悶え狂う貴方は、私に操られる傀儡みたいで可愛い。
ずっと、そのまま愉しませ続けて欲しい。

差し入れありがとう。


10月31日

2023/11/02 11:27:08

Sさん
セクハラ上司に逆襲。
この日をどんなに待ち望んだ事だろうか。
上司も私と同じ気持ちでいたらしく、この日を境に私には薄汚い下僕が主従した。
だが私の方は上手く利用された感を否めない複雑な情緒が纏綿しており、この好状況を素直に受け入れられないでいた。
この感情も鞭に乗せろという啓示なのだろうか。
そう思った途端、欲が勝った。
これではまるで下僕と同じご都合主義ではないか。
ふいに気付かされた自身の欲深さに自然と笑いが込み上げたが、図太く開き直った気持ちの笑いでもあった。
さぁ、おいで。
似たもの同士仲良くしようじゃないか。