写メ日記

6月1日

2024/06/05 15:33:38

Yさん
喉元に添えた指先に、軀を傾ける。
圧迫で充血した眼はやや涙ぐみ、その大きく開いた瞳孔にはしっかりと私を捉えていた。
唇を震わせ、か細くなる呼吸と脈を手のひらに感じながら、更に覆い被さる。
少しだけむせて、貴方はまた笑みを浮かべるのだが、その目線は私……を通り越したずっと先を見ているような、虚ろで快楽以外の全てを放擲した愚者の末路そのものに見えた。
もうじき意識も手放す頃だ。
既に視界も思考も、朝霧の濃く煙る中を漂っている状態にあり、私の声も殆ど届かなくなっている。
だから最期にひと言。
これだけ聞いて、堕ちなさい。



Nさん
人間ブランコは愉しい。
日頃の鬱憤も、足で蹴り上げて一気に加速させれば、しがらみも常識も、過ぎ去る景色の彼方へ全て置き去りにしてしまえるのだから。
ほんと、病み付きになる。
煌めくブーツは貴方の姿を取り込み、乱反射する照明は、私達の気狂いを助長させた。
今夜は全部忘れましょう。
快楽主義の名のもとに相応しい、平穏な夜に。

差し入れありがとう。

 

5月30日

2024/06/01 12:39:20

Mさん
全ての事にときめいて、目を輝かせながら悦び、そして憂う。
まるで初恋のような情緒不安定だ。
その不安定さにつけ込み、心揺さぶる快楽と激しい感情の起伏を抱かされたのは、貴方の想像よりずっと胸の奥深く焦がされただろう。
初心な軀の初体験。
最高。