7月29日
2023/07/31 21:20:32
Mさん
執拗な視線が扇情的だった。
軀の全てを以って聴き耳を立てられているのでは……と錯覚するほど常に目で追われていた。
その目のふちに溜まった涙は、悲哀と悦びで満ちていた。
不意にそれを見た時、恐れの裏側にある快楽への期待を垣間見た気がした。
既に滲み出ていた欲がなみなみと溢れ出し、潤ってくるのが心地良くもあり刺激的でもあった。
Kさん
たった一度でも立ててしまった波は、僅かな風でまた直ぐに荒くなる。
心と軀の狭間に、どんな差異も懸隔も、ブランクさえ生まれないよう、この世界は仕組まれていたと気付かされる。
軀は、そう感じずにいられなかったのではないだろうか。
執拗な視線が扇情的だった。
軀の全てを以って聴き耳を立てられているのでは……と錯覚するほど常に目で追われていた。
その目のふちに溜まった涙は、悲哀と悦びで満ちていた。
不意にそれを見た時、恐れの裏側にある快楽への期待を垣間見た気がした。
既に滲み出ていた欲がなみなみと溢れ出し、潤ってくるのが心地良くもあり刺激的でもあった。
Kさん
たった一度でも立ててしまった波は、僅かな風でまた直ぐに荒くなる。
心と軀の狭間に、どんな差異も懸隔も、ブランクさえ生まれないよう、この世界は仕組まれていたと気付かされる。
軀は、そう感じずにいられなかったのではないだろうか。