7月4日
Sさん 虹色の油を揺らめかせる水溜りみたいに、混ざり合わない薬液が漂うぬるま湯をシリンダーで汲む。 入れる側から襲われる耐え難い痛みに、声も顔も歪ませる。 膨らんだ腹を誇らしげに見せ、振動を伝えないよう忍足で急くつま先の向かう小部屋、腸をねじ切るような痛みに被さる排泄の悦びに、息を乱しながら興奮する姿がとても可愛かった。 聖水の温かさを腹で感じる至福顔は、私にとってもご褒美だった。 差し入れありがとう。 Oさん 強制射精で二度逝かせた後だ。 三度目の滞りに待ち切れず、床から引き剥がし、覚束ない足を靴の先で小突いて壁側へ立たせた。 ダラリとした、気の抜けた睾丸を後ろから何度も蹴り上げる。 床に崩れれば、すかさず踏み付け、杭を打つように、釘みたいなヒールへ体重を乗せて散々踏み抜いた。 その度に男の甘美な悲鳴が轟く。 鼓膜で嚥下された快感が腑に降り、琴線に触れた背筋がぞくりとする。 一方的な蹂躙のように思われる行為も、射精準備であり仕置きではない。 あくまで、快楽責め。 この日は四発。 ギリギリ及第点、といったところだろうか。