3月18日
2023/03/20 21:52:46
Hさん 気付けば汗だくになっていた。 電話のコール音は意識の遠く掛け離れた場所で鳴り響いているようだった。 二人とも無言のままだった。 荒い呼吸で私は肩が、貴方は腹が大きく上下し、段々と意識が現実に戻って来たところでコール音が耳元に響き、出ようと手を伸ばした途端に鳴り止んだ。 鞭をベッドに置く。 床で動けない貴方を起こしに手を貸した際、この時初めて肌に触れられた事で我に返った貴方は、疲れ果てているであろう体で慌てて飛び起き、すぐ様私から離れ、謝罪と礼を同時に繰り返した。 その現実的な動作と、そぐわない非現実的な軀の痕に再び興奮を覚える。 余韻にくすぶった種火を残されてしまい、見送る背中を捕まえたくなる衝動を抑えるのは難儀であった。 罪深い。 Yさん 貴方の緊縛が他者と違うのは、体外にまで溢れ出てしまう快楽を押さえ付ける為であるということだ。 自身でも持て余すのだから、全てを受け止めてもらうにはこうする以外方法は無い。 耐え切れず毎回意識を無くしてしまうが。 今回、貴方のたっての希望でボイスレコーダーを残しておいたのを覚えているだろうか。 これで可愛い言い訳も出来なくなってしまった。 調教のBGMとして使用する間は、貴方の意識も羞恥で飛ぶどころではないだろうし、うわ言で何を叫んでいたのか自身の本音を知る機会にもなる。 自分の深層心理を知らない人が殆どであろう中で、変態の中でも少数派で幸運な貴方を少しだけ羨ましく思った。 差し入れありがとう 近々京都高島屋でも催事があるそうなので、お時間があればのぞいてみてくださいね。