写メ日記

5月16日

2024/05/17 15:28:41

Tさん
晒された素肌を弾く鞭。
打ち方を変え、種類を変え、打ち数を変えて、男はその種類毎の嬌声を首や背をしならせて奏でてくれる。
手足の震えは武者震いか、はては恐れか。
いずれにせよ生身に受けたこの痛みは、当然ながら帰路の途中でも疼き、私を感じてくれる事だろう。
耽美な痛みの後にやってくる、口腔の甘いご褒美が、痛みを崇高なものに置き換えてしまうせいで、すぐ、またしたくなる。
こうして皮下深く、細胞にまで刻まれた性質は、奴隷の証として生涯身を焦がすのだ。

お土産ありがとう。



Oさん
児戯に類した大人の遊びをした。
めくる毎に、欲を駆り立てられる不思議なカード。
内容は稚拙でも、変態紳士には効く。
お愉しみいただいたのは何よりだが、何ら疑問も抱かず、目先の疑似餌にむしゃぶり付く貴方を俯瞰するのは、とても愉快だった。
馬鹿げた誘惑にかられたのかと、一度でも思い止まる事が出来ないから、畜生以下に扱われちゃうのよ。
けど……
悦んでるから、いいか。

5月11日

2024/05/14 10:53:24

Uさん
快楽責めは、思っている以上に苦しい。
身を以て知ったあの日から、取り憑かれたみたいに逝き狂う姿を、何度魅せつけられた事だろうか。
首輪を引き寄せ、貴方の目を覗き込み、この快楽という苦しみを与えているのは私だと言わんばかりに、軀を滅茶苦茶に掻き回し、犯しす。
くりかえし、繰り返し。


Dさん
皮膚を覆う蝋の圧迫。
太腿や尻による卑肉に覆われる圧迫。
か細いストローだけが頼りのラッピング圧迫。
と、忘れてはいけない咀嚼物による圧迫。
顔面の皮膚呼吸管理に日々研鑽している貴方は、日常との乖離が大き過ぎるところが萌える。

5月9日

2024/05/14 10:53:02

Yさん
むせ返るほど濃い、淫靡な空気に触れる。
正気を保たんと、ただひたすらに鞭を振るい、釘のようなピンヒールを足の甲のあちこちに沈めた。
その度、小さな呻き声が幾つも溢れる。
耳が……気持ち良い。
嬌声が鼓膜を震わせて、脳汁が一気に溢れ出す。
暴かれた性癖に抗っているのは、もう貴方の言葉だけとなっていた。
強がりの裏側の、隠し切れない情強なマゾ気質に、いつも心を激しく揺さぶられる。
性質と嬌声のセンスの良さは、贈り物だけに止まらないらしい。

プレゼントありがとう。



Kさん
くすぐり地獄で射精出来るのか。
半ば都市伝説みたいな事を実際にやるとは思ってもみなかったが、まさか……あんなに涙を流しながら悦ぶだなんて、ねぇ。
惑溺する為に必須とは言え、手拭いで塞がれた口が少し勿体なかったなぁ、と思うくらい、貴方のお喋りは愉しそうに聞こえた。

5月4日

2024/05/06 15:04:52

Tさん
寸止め地獄に追い込む。
素肌や、様々な生地で覆った手足から繰り広げられる手淫と足淫、これに狂わされる悦びを知った日から、貴方の興味は意図しない方向に大きく反れていった。
性癖を捻じ曲げられた先の沼は、見惚れるほど澱んでいたのだろう。
今の貴方を見ていてそう思う。
幸せそうな姿に、私も嬉しくなった。



Aさん
空の青み増す、新緑の眩い良い季節になりましたね。
かような時期、他の虫達と同様に人の軀の蟲も蠢き出すようで、外気を全身に浴び生命を全うせんとばかりに窓を開け放ち、己を解放したがる変態は数多かれど、私達のように季節を逆行する変人はとても希少だ。
冬の夜、寒風吹き荒ぶ中、自然の厳しさと魔性のいたぶりとに挟まれた快楽恋しさに、暗い室内に冷気を蓄え、情事に励む。
逃げ場のない湿度が、軀へ纏わり付いて体温を奪い取る度、表皮の冷たさとは真逆に、軀は熱く燃え滾りいつ迄も燻り続けた。

5月2日

2024/05/04 13:39:14


Hさん
イバラみたいな麻縄と戯れた。
ささくれた細い繊維が柔肌に突き立ち、ネチっとした陰湿ないやらしい痛みが全身を容赦なく喰い散らかす。
もがいても転げても逃れられない、そう理解している貴方は身動きせず、じっと堪えて私の許しを待つのだが、この憐れな身に降り落ちて来たのは待ち望んでいた許しではなく、大量の鞭の雨と重石の刑だった。
捕われた後は、すべからく心身囚われる。
その瞬間、矛盾と逢着し、ふと魅せた貴方の素顔に心が踊った。

お土産ありがとう。



Nさん
支配する前の前菜として、軽い洗脳を差し出してみた。
日々熱心に、淫靡な妄想へ耽っていてくれたお陰で、恐ろしいほど簡単に暗示に掛かってくれた。
初心な子の抵抗を美味しく眺めながらの調教……も捨て難かったが、これだけ好みのドスケベな軀を目の前にすれば、欲が勝り、誰しも我慢出来ず意のままに貪り倒したくなるだろう。
これは自然の摂理であり、仕方がない事なのだ。
恨むなら、己の肉感的な軀を恨むことね。
その生まれ持った才能の塊に、私はただ、焚き付けられただけなんだもの。